こんにちは、理学療法士の浅井です。
梅雨真っただ中で、ムシムシした日が続いていますが、いかがお過ごしでしょうか?
季節柄、寝苦しい日が少しずつ増えてくる時期ですが、今日は睡眠についてのお話をしたいと思います。
まず睡眠は非常に重要であるということです。1日の内の1/3は睡眠時間が占めており、睡眠の質や時間などの内容が、日中のパフォーマンスや疾患リスクに影響を及ぼすと言われています。睡眠問題は万病のもとと言われております。
日本人の睡眠時間は、2018年OECDの調査によると7時間22分で世界ワースト1の短さです。24時間社会を背景に近年さらに睡眠時間が短くなり、6時間未満の睡眠時間の日本人が全人口の4割を占めると報告されています。
睡眠障害は生活習慣病をはじめとするさまざまな身体疾患も増悪させます。例えば睡眠時無呼吸症候群はメタボリックシンドロームにしばしば合併し、高血圧・脂質異常症・耐糖能異常(糖尿病)・高尿酸血症・逆流性食道炎(胸やけ)などを増悪させます。睡眠不足や睡眠障害によってさまざまな生活習慣病が増悪するメカニズムが徐々に明らかになっています。睡眠薬などを使って不眠に対処することにより生活習慣病が改善することも明らかになっています。
適切な睡眠時間については、いろいろな研究結果から、6~8時間が目安といわれています。しかし、一人一人の体質や生活内容で大きく異なるため、自然に眠れて、日中眠くて困ることがない程度の時間を目安にするのがよいということです。
また、高齢になるにつれて、睡眠時間が短くなるのに、寝床に入っている時間は長くなることが明らかにされています。「長い間布団に入っていても眠れない」と悩むことも不眠につながるので、睡眠不足の解消には、自然に眠くなる時間に寝床に入るなどして、その差を埋めることが大切です。
最後に快眠を得るための心得を記します。参考にして下さい。
1、規則正しい生活を心がける。
2、就寝前3時間を目途に有酸素運動(速足や散歩や軽いジョギング)を習慣的に行う。
3、就寝の2~3時間目の入浴。
4、起床時に日光を浴びる。
5、就寝に近い時間の夕食や夜食は、消化活動が睡眠を妨げるので出来るだけ控える。
皆さん、良質な睡眠を確保し、暑い夏を乗り切りましょう。